伝統工芸士の夫妻が作る
にんぎょっ子の雛人形
愛するあなたへ
たくさんの願いを込めて
生まれてきてくれて、ありがとう。親になる幸せをくれた、あなた。守ることの大切さを教えてくれる、あなた。たくさんの笑顔で周囲を癒す、あなた。あなたは、私たち家族の大切な宝物…だから、このお雛様を選びました。多くの幸せを祈って
語り雛の達人
仲睦まじい夫婦が作る語り雛。
人形界でも珍しい、夫婦揃って伝統工芸士である竹扇と春泉が、心を込めて一つ一つ手作りしています。
職人が技と思いを紡ぎ、
お雛様は生まれます
完成までに必要な工程は200以上。見えない細部へのこだわりが、美しいシルエットを引き出します。
1 | 今にも動き出しそうなシルエット
人形の芯となる部分を作る作業「胴組み」。このときから、表情や仕草、雰囲気など仕上がりをみこし、藁でできた筒状の胴をカットしていきます。自然素材である藁の様子を見極め、的確なカットを施すことで、美しさの基礎が作られます。立ち姿、立膝などスタンドに頼らず、重心の自然なバランスで自立しポーズをとる、にんぎょっ子の人形たちにとって重要な工程です。また男雛には、下袴を着せることで、写実的な表情を引き出します。
2 | 波打つ着物のしなやかさを再現
生地の内側に和紙を袋状に貼り付ける「裏打ち」という工程が、着物の風合いを生み出します。和紙と布の間に、空気をはらみ、味とコシが生まれ、絶妙な質感に仕上がります。裏打ちを施した生地を幾重も重ね、人形師の手によって、遊び心のあるひだが表現できるのです。その上に、裳袴という十二単衣を覆う薄布を重ねると、更に実写的な衣装が完成します。
3 | 柄の美しさを引き立たせる技法
人形のイメージを大きく左右するのは、衣装の柄。にんぎょっ子では、しぼり柄のシックな色合いから、西陣織りの荘厳な柄、かわいらしい柔らかなパステル調など、幅広く展開しています。どのデザインも、模様や織りのもっとも美しい部分が見えるように、贅沢に生地を使い、縫い目でピタリと模様が合わさるよう柄合わせにもこだわっています。またアシンメトリーに配置する模様取りも、にんぎょっ子ならではの表現方法です。
4 | 豊かな表情を引き出す
幼い子どものかわいらしさを表現したおぼこ顔、はんなりとした柔和な表情が美しい木目込み用、また伝統技法を復活させた懐かしい雰囲気のお顔など、熟練の頭職人が制作したお顔を揃えます。それぞれが持つ特徴を生かし、挿し方の微妙な加減により、語り出しそうな繊細な表情が生まれてくるのです。手足のポーズと相まって、生き生きとした世界にたった一つのお雛様が完成します。